かぼちゃ 生産者紹介

未来に向かって日進月歩

実験結果を共有し、1年で10年分のデータを収集

下地さんがメンバーと信頼関係を結ぶため大切にしていることがあります。それは、自分自身が納得し、成果が確信出来ることだけを皆に伝えるということ。また、仲間が働きやすくなるよう、真南風との交渉など裏方としても細やかに立ち回っています。それが功を奏して、今は「こんな新しい取り組みをしよう」と声をかければメンバーみんな一律でOK。互いの畑の状況を報告しあう「模合(もあい)」の場でも活発な意見が飛び交います。「うちはグループで勉強するから、みんなにいろんなこと仕掛けてデータを取ると普通は10年かかることが1年でできるわけさね。それが一番助かってるな。3.4人のデータの平均を取ると確実性も高まる。これは一人では決して出来ないことさ。」

足並み揃えて前進できる仕組み作り

成長著しい「さしば」の様子に農業への可能性を感じ、東京から故郷に戻ったばかりの青年・伊志嶺直樹さんもメンバーに加わりました。
「同じく『さしば』の一員である父は30年前から一人で無農薬栽培に取り組んでいましたが、その頃は儲かるイメージが全くなかったんです。でも『さしば』のかぼちゃを見て考えが変わりました。就農1年目は、宮古島のうちの畑まで幸清さんが毎週船で通って丁寧にアドバイスをもらえました。しかも1年目の課題をクリアしたら、次は複数の作物を組み合わせて年間の栽培計画を組むという風に、挑戦することが徐々に増えて行くんです。菌の培養など『こんなことが出来るの?』と思うことも次々形にしてしまう幸清さんを見ていると、やり方次第で何でも出来ると思わせられます。」下地さんのチャレンジ精神が、チーム全体に伝染しているようです。

陰になり日なたになり、下地さんの冒険を支えてきた妻・宏子さんにとっても、「さしば」の成長はこの上ない喜び。想いがいくつも重なることで、チームはさらに結束を強めています。

飽くなき挑戦は今日も続く

「失敗がないと楽しみはない。色々試して成功すれば、あぁなるほどなということで楽しくもなるし夢を持つ。毎日その繰り返しだな。昼間は土木仕事をしているメンバーも、かぼちゃの時期になるとライトをつけて夜も畑で頑張ってる。今後は若い連中に確実に給料を渡せるようにしたいな。きちんと利益が出れば後継者は育つから。プレッシャーは何もない。早く仕事しないといかん!とかえって楽しみで、そういう時は遊んでるのが本当にもったいない。」
仲間が好き。農業が好き。熱き心の親分は今日もいそいそと朝4時の畑へ向かいます。

東京からUターンした伊志嶺直樹さん
東京からUターンした伊志嶺直樹さん
妻・宏子さん
下地さんの妻・宏子さん。朗らかな笑顔で皆を和ませる。