パイナップル 生産者紹介

火の消えかかった八重山パイン

高校時代からのウーマク(やんちゃ)コンビ・生果パインに挑む

北半球最大・最古のアオサンゴに包まれた石垣島。
東洋のガラパゴスと呼ばれるジャングルに覆われた西表島。
日本屈指の自然美を誇る八重山の島々でパイナップルを育てているのが池村さんと平安名さん。家族や仲間を大切にして、これ!と決めたら一直線。そんな男気あふれる二人は、高校時代からのウーマク(やんちゃ)コンビです。

まだワンパク坊主だった二人が家族総出のパイナップル作りを手伝っていた1960年代、沖縄のパイナップルは加工用として盛んな勢いがありました。けれどその後輸入自由化の波に押され、缶詰工場は閉鎖となり、沖縄のパイナップルは下降の一途をたどります。二人も一度は島を出ますが、やっぱりパイナップルで勝負したいと20代半ばでそれぞれの畑へ舞い戻り、幼い頃から培ったスタミナと度胸で、前人未踏の生果パイナップルの道を究める覚悟を決めました。

「パインに勝つ果物はないさ!」深い味わいに想いを焦がす

糖度一辺倒でも酸味が勝つでもない、絶妙なさじ加減が要求される生果パイナップル。大きさと香りが重視の加工用とは全く違っていました。
「生果用の栽培は誰もやったことがない。大変だなと思ったけど、需要はある。生果のパイナップルは本当に美味しいからよ。果物の中でいちばんさ!」

日本でいちばん太陽に近い島

八重山諸島と沖縄本島の距離ははるか400km。これは本州で言えば東京―大阪間に匹敵する距離です。本島との気温差は3℃以上で、その分一ヶ月早い収穫が可能。燃えさかる太陽があってこそ糖度を蓄えられるパイナップルにとって、八重山は圧倒的に有利な場所だ−その条件に望みを賭ける二人と真南風が出会い、1995年より生果パイナップルの出荷がスタートしました。

八重山商工でのやんちゃ時代
(後列左端:平安名さん、前列右:池村さん)
手でちぎって食べられる人気品種「ボゴールパイン」の栽培も順調
青い空と海が一面広がる、石垣島のパイン畑